ゲレンデの下やスノーエスカレータで練習をしたら、いよいよリフトに乗ります。はじめてリフトに乗るこどもはドキドキしていると思いますが、親はもっとドキドキしているのでないでしょうか。親の技術によっても不安感が違うかとは思いますが、こどもに事前に伝えておくこと、いざ乗るときに意識すべきポイントを頭に入れておくとだいぶ安心感がでてきます。乗る前から降りるときまで4ステップに分けてポイントをまとめたので、こちらを参考に安心安全なリフトデビューを目指してみてください。
ステップ1 リフトに乗る前
ポイント① 係員の指示をよく聞く
はじめてリフトに乗る際はいつ前に出ていいかわからず焦りやすいです。しかし、リフト乗り場の係員が前進するタイミングを声かけしてくれるので大人はさほど困りません。こどもにも待つときや動くときは係員の指示を聞きながら動くように事前に伝えておきましょう。
ポイント② 人の板にぶつからない
リフト乗り場で並んでいると周囲に人が多く、間隔も近いので板がぶつかりやすいです。レンタルだとあまり意識しないかもしれませんが、自分の板だと衝突した際のキズを気にする人も多くいます。板は高価なものですので、こどもが他人の板を傷つけてトラブルにならないように事前に伝えておきましょう。
ポイント③ 焦らず待機位置を確認する
リフトに乗るときはタイミングが重要です。制限時間があるので慣れていない人は焦ってしまうことも多いかもしれません。しかし、こどもが準備不足だったりうまくタイミングをとれなかったときは、一度リフトを見送って次のリフトが来るのを待ちましょう。
また、リフト乗り場には必ず待機位置が表示されています。適切な位置に立たないと乗りやすい位置にリフトが来ないので、並んでいるときから待機位置がどこなのかしっかり確認して間違えないようにしましょう。
ステップ2 リフトに座るとき
ポイント① こどもの背面に親が立つ
リフト乗車直前にバランスを崩すことがないように、背面から親が支えておくと安心です。レギュラースタンスの親子でしたら、右にこども、左に親の並びです。この並びじゃないといざというときにこどもを助けることができません。後方に手を伸ばして助けていると親がリフトにうまく乗れなくなってしまいますので危険です。
ポイント② 左わきの下を左腕で支える
支える位置はこどもの左わきの下を親の左腕で支えるようにしましょう。リフトに座れるだけの身長がある場合は右手でリフトを止めて勢いよくぶつかってくることがないように調整することができます。こどもも同じように右腕でリフトを触るようにしましょう。慣れてくると多少高いリフトも飛び乗るようになってきます。
積雪状況によっても高さは変わるので、シーズン初めはこどもにとって座れない高さのリフトでも、ハイシーズンには座れる高さとなることがあります。同じようにシーズン終わりには再び座れない高さになることがありますので注意が必要です。
こどもが小さい場合はリフトの高さによっては抱きかかえないと座れないこともあります。この構え方だと右腕も使って抱きかかえることができます。力がある方はこどもが小さいうちは、左腕だけで抱きかかえると右腕はリフトをつかむことができ、かなり安心して座ることができます。
ポイント③ 座ったら板を上げる
座ったあと板のつま先側が雪面についているとエッジが引っ掛かりうまく滑りません。足がリフトの下に引きづりこまれてしまうので、すぐに左脚(板が装着されている側の脚)を引き上げて引っ掛からないように気をつけましょう。小さいこどもの場合は身長が低いので、抱き上げないといけない高さだったら座った時点で足が届かない高さになるので心配ありません。
ステップ3 リフトに乗っているとき
ポイント① 深く座り背中をつける
リフトに乗ってからもこどもが落ちないように注意を払う必要があります。基本的には背中を背もたれに付けた姿勢をとるようにしましょう。リフトが急停止するときには前方に投げ出される力がかかります。セーフティバーがあるリフトでは必ず使用しましょう。
ポイント② グローブを外さない
リフトの下をみていると、よく落とし物があるかと思います。とくに多いのはグローブとストックでしょうか。ほかにもポケットの中身などいろんなものが落ちています。こどもがグローブを落とさないように、リフトの上では外さないように伝えましょう。
トイレなど、リフト以外の場面でも落とすことの多いグローブには、リーシュコードをつけておくと落とす心配もなくなり便利です。
ポイント③ 揺らさない
数回乗って慣れてきてから心配が強まるのは、こどもが落ち着いて座っていられず揺らしたり身を乗り出したりすることです。とても危険なので、これは性格にもよりますがなんども言っておく必要があります。
ステップ4 リフトから降りるとき
ポイント① セーフティバー、板をあげる
降り場に近づくとアナウンスがあることも多いですが、セーフティバーを上げ、板を上げた状態で構えましょう。これをしないと乗るときと同じように板が雪面に引っ掛かる可能性がありとても危険です。
ポイント② 降り場位置まで立たない
板が接地しても、降り場の線は先のことが多いです。安全に立つことができる位置ですので、必ず降り場位置まで立たずに待ちましょう。まっすぐ道なりが原則ですが、空いているスペース、滑り出しの方向をあらかじめ伝えておくとより安心です。
ポイント③ 転んだらすぐに立ち上がる
降り場でうまく立てずに転んでしまった場合、そのまま動かないと後続の人に衝突されてしまいます。自分も後続の人も危険にさらしてしまうので、すみやかに立ち上がって前進しましょう。慣れていない子はとくに後続への意識が少ないので、すぐ立ち上がり動くように声かけするか抱きかかえて動けるようにしておくと安心です。
係員の方には親が「リフトはじめてです」と伝えましょう。そうするとリフトの速度を落としたり、一度止めたりしてくれます。こどもが小さければ声をかけずとも低速にしてくれる場合もありますが、申告しておくと安心です。また、係員の方が乗せる手伝いをしてくれる場合もありますが、必ずやってくれるとは限りません。ファミリーゲレンデや初心者コースの方がそういった補助を受けやすいのでリフト選びも重要です。安全に乗れるように子供に教えることと合わせて親の行動や誘導も大事ですので、意識しておきましょう。
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