スプリットボードにおけるパフォーマンスを最大化するためには、適切なバインディング選びと正しいセッティングが重要です。カラコラムは、その独自の技術とデザインで多くの冒険家たちから選ばれているブランドです。カラコラムバインディングの特徴や利点、使用感、そして大切なセッティング方法について詳しく解説していきます。
カラコラムのバインディングとは?
特徴と技術
カラコラムバインディングは、特許取得済みのインターフェイスと革新的なデザインにより、優れた安定性と操作性を実現します。バックカントリーではスプリットモードとライドモードの切り替えが、迅速かつ簡単に行えるため移動がスムーズになります。そして、ソリッドボードもクイバーコネクトによりその日のコンディションに合わせて即座にボードを付け替えることができ、最高の滑りを実現します。
モデルの種類
カラコラムには、大きく分けてPRIME CONNECTSとALPINE PRIMESの二つの種類があります。
ALPINE PRIMESは強度の高いアルミ構造、デュアルスピードライザー、業界最高基準のヒールロックダウンシステム、そしてアクティブジョイニングテクノロジーとバックカントリーのためのバインディングとなっています。PRIMEX、NOMADなどバックカントリーをやるボーダーが憧れるスプリットボード用のラインナップです。PRIME Xは550g、NOMADは640gで大きな違いは重さです。
PRIME CONNECTSはFREE RANGER、LAYBACKなどALPINE PRIMESに比べてかなり安価に手に入れることができ、ソリッドでもスプリットでもこれまでにない最高のターン性能を発揮するバインディングです。このバインディングはクイバーコネクターにより瞬時にバインディングを装着することができるため、複数のボードをコンディションに合わせて使用している方にはとても便利なバインディングです。また、コネクト・スプリット・コンバージョンキットを使えば、スプリットボードにも使用することができます。大きく異なる機能としてはヒールロックダウンシステムが1段階となってしまうところです。やや重さはありますが、GRIZZLY SPLITが初めからコネクト・スプリット・コンバージョンキットがセットになっているモデルです。重さは840gとALPINE PRIMESシリーズと比べるとさすがに重いです。
カラコラムを選ぶメリット
耐久性と信頼性
カラコラムのバインディングは、極寒の環境でもその性能を保持するように設計されています。また、全ての部品が高品質な材料で作られており、長期間にわたる過酷な使用に耐える耐久性を持っています。
バックカントリーでは吹雪いている中でもスムーズにスプリットモードとライドモードを切り替える必要がありますが、カラコラムはストレスなく短時間で付け替えを行うことができます。また近年の改良で特にトラブルも減っています。
快適さとパフォーマンス
柔軟性と剛性のバランスが取れた設計により、長時間の使用でも快適性が保たれ、優れたダウンヒルパフォーマンスを実現します。エネルギー伝達の効率性が高く、ライダーの意図した動きを正確に板に伝えることができます。
カラコラムバインディングの取り付けは、専用のマウントシステムにより簡単かつ確実に行えます。24-25シーズンのモデルで新しくなったプライム・スプリット・インターフェイス 3.0はほとんどのパーツが樹脂でできており、ボードのトーションをより感じられるようになっています。今までスプリットボードの乗り味に硬さを感じてソリッドボードを選んでいた方はきっと驚くと思います。
そして中でもPRIME Xは片側550gという軽さが魅力です。バインディングの重さも長時間のツアーには負担がかかるものです。通常のバインディングが片側800~900gとして考えるとかなりの負担軽減につながることがわかります。
汎用性とカスタマイズ
バックルやハイバックなども別途購入して重さや硬さの調整ができます。樹脂製のコネクターが標準ですが、カーボン製のものも別途購入することができ、さらなる軽量化が行えます。スプリットボードの板と板をつなぐ金具もカラコラムから出ているウルトラクリップが、より一体感を出しソリッドボードに負けないくらいの一枚板のような安定感を出します。
4.使用感
カラコラムバインディングの使用感は、パーツが多いにも関わらずソリッドボードに使用していたバインディングよりも軽量化されており、より滑りを楽しむ一日を過ごすことができるようになっています。ゲレンデではUNIONやFLUXなどが人気なバインディングかもしれませんが、カービングをしてもグラトリをしても性能としてまったく引けを取りません。難点としては唯一、圧倒的に高い値段だけです。これがかなり痛いですが、本当にそれ以外に劣っている箇所が見当たりません。
以前は取り付け時にちょっとした歪みで硬さが出て、うまく取り付けられないといった現象がありました。実は現在のインターフェイスは特に工夫もなく、スムーズな取り付けが可能となっています。通常の4×4や2×4のようなシンプルな作りではないので、買う前に取り付けができるか不安に思う方も多いかもしれません。下記に取り付け方法をまとめてみました。自身で取り付けるのもそこまで難しくないんで、ぜひ挑戦してみてください。
5.インターフェイス3.0 取り付け方法
取り付け方法は動画の方がわかりやすいと思ったので、簡単なポイントだけを書いています。細かいところは下の取り付け動画を参考にしてください。
ツアーモードインターフェイス
ビスが3個のものと2個のもので分かれているので間違いが起こりにくいパーツです。また取り付け位置は固定で調整箇所がないのもシンプルなところです。どのパーツから取り付けても問題ありませんが、踵側のパーツは立ち上げた状態でビスを回す必要があります。
ライドモードインターフェイス
こちらのパーツが細かくてどこから取り付けていいかわからなくなる箇所です。プレートがレギュラースタンスとグーフィースタンスで前足用と後ろ足用に分かれています。スタンスアングルを決めるプレートとベースプレートの角度を調整しながら重ねて、上からプレートとビスを乗せていきます。
ビス用のプレートにはセンターが→で記されているので、上下ズレがないように取り付けていきます。ここでズレてしまうと左右の板がズレた状態で固定されてしまうことがあるので注意が必要です。
取り付け動画です。こちらを参考にしてみてください。
まとめ
ハイパフォーマンスのハイコスト商品なので、なかなか手が出しにくいところではありますが、この圧倒的な性能はバックカントリーの楽しさを倍増させるポテンシャルを持っています。パーツは別売りで細かく販売されているので、長く愛用していけるアイテムでもあります。取り付けに対する不安も、実際にやってみると、愛着の沸く要素の一つになるかもしれません。
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