私たちはよく安いものなどを利用して、「コスパがよい」と普段の会話でも出てくるのではないでしょうか?また、家族で出かけるときや自分の趣味をするときも、できるだけコスパよく遊びたいですよね。
では、コスパのよい遊び方ってどんなものでしょうか。それは人によって、環境によって、考え方によっても異なってきます。
コスパの基準は人によって違う
コストパフォーマンスは、費用(コスト)に対してどれだけの効果(パフォーマンス)があったのかを測る指標です。コスパやCPと略されたり、費用対効果ともいいます。
支払った費用と、それにより得られた効果を比較する考えです。支払う費用としては、「金銭」「労力」「時間」「精神的負担」が挙げられます。
金銭面に余裕がある人にとっては、同じ金額を支払ったときの感じ方は比較的安く感じるように、労力、時間、精神的負担も人それぞれ基準があるかと思います。
私自身は労力と時間に関しての基準が、他の人と比べて鈍いように感じています。まずは、ある程度大変な作業でも、時間の調整さえ付けばできるだけ自分でやることを選択します。自分でやることでさまざまなプロセスが生まれ、新しい体験をすることができ、結果的に満足度を上げやすくするのです。
満足度を上げるための考え方
支払った費用に対しての結果は、人それぞれ異なった感じ方をするものだと思います。例えば、作品を作った際の自己評価が違うように、人それぞれキャンプやスノボなどの体験や休みの日の使い方の満足度が異なりますよね。どんなときに満足度が高くなるのか、私の考え方は意識するべきは以下の3つです。
➀目標設定を明確にする
➁プロセスにも着目する
➂フィードバックの時間を作る
この3つがしっかりできている遊びは、自然と満足度が高くなり、相対的にコスパもよくなってくるというわけです。子どもと一緒に遊ぶとき、親としては子どもの満足度で大きくコスパが変わってくるのではないでしょうか?
考え方の具体例
目標設定
例えばスノボに行くときに必ず行うことは、子どもに今日の目標を聞きます。「今日はどんなことをやりたい?」「何ができるようになりたい?」といった声かけです。子どもから帰ってくる内容に合わせて、滑る場所や滑り方を変えていきます。日によって、リフトに30本乗りたいとか、転ばないターンを覚えたいとか、達成が少し難しそうな内容もあります。ここであまり高い目標だった場合は、前回との比較や可能性のある目標を提示するなど、子どもと目標のすり合わせを行います。
プロセス
さらにプロセスにも着目しておくと、リフトや車の中で行うフィードバックの時間がとても充実します。例えば、「リフト一回が何分で滑ってこれるか確認しておこう。」とか「このコースの距離は長いからいつものコースの2本分だね。」など、滑っているときにも話をしておきます。転ばないターンをするのであれば、「初級→中級→上級の順番でコースを体験しよう。」とか、ターンに必要なエッジコントロールを覚える練習をしてから、実際に転ばないか体験しよう。」などです。
フィードバックは、目標に対しての子どもへのフィードバックと満足度についての親へのフィードバックです。
フィードバック
目標に対しての子どもへのフィードバック
子どもたちが立てた目標に沿った内容で、子どもへのフィードバックを行います。
30本は乗れなかったけど、「今日は15分で一回のペースでリフトに乗っていたね。前回は20分かけていたから速くなっているね。」とか、「お昼ごろは平均斜度が22度のコースはほとんど転ばずにターンができるようになっていたよ。ターンがうまくなってる証拠だね。」「転ばないターンを覚えるためにはどのくらいから転ぶか体験する必要があるよ。今日はいい体験ができたね。」など、具体的な内容を子どもに伝えられます。
満足度についての親へのフィードバック
「今日は何が楽しかった?」「今日のゲレンデで一番面白かったコースはどこ?」「今までのスキー場と比べてよかった?どんなところが気に入った?」など、とにかく感想を聞いておきます。親としては、どんなことに楽しみを感じているのか子どもの満足度がどこで変わるのかを知っておけば、喜ぶところに連れていきやすくなります。
満足度が低かったときの考え方
最後に、今日の遊びへの満足度が低かったときの考え方です。子どもから不満の声が上がるときもあります。そんなときは特にプロセスに着目しておきます。プロセスは細かく認識するほど、よかった部分が出てきます。「ここはよかったから、次ここを練習すれば目標に到達できそうだね。」など、子どもを肯定して、正のフィードバックを意識します。
また、不満のある要素を認識していると次回の参考になります。リフトの込み具合やコース状況であれば、次行くゲレンデを検討する材料にもなります。「次回はどんな選び方をしたらいいか知れたからよかった。」とか、「これを気を付けると絶対快適に滑れるぞ。」といった考察ができれば、今回の失敗に価値が生まれます。
満足感も考え方ひとつで上下する不安定な指標ですね。
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